水疱症

水疱症は自己免疫により水疱が生じる疾患で、難病指定されています。
皮膚は、外部から順に上皮、真皮、という層からなる構造をしています。これらの層をなす細胞同士はタンパク質で結合することで、組織の形状を保っています。
しかし、水疱症では、この細胞同士を結合するタンパク質に対して免疫反応を起こしてしまい、結合を破壊してしまいます。その結果、免疫反応を起こした部位では水疱が生じてしまうのです。

症状

水疱症の代表例に尋常性天疱瘡と水疱性類天疱瘡があります。

尋常性天疱瘡

表皮の細胞同士の結合に対して自己免疫を引き起こします。
その結果、膜のうすい水疱が体表や口腔内にできたり、それが壊れてやけどのようなびらんが生じます。この場合、痛みを伴い、口腔内にできると食事が困難になることもあります。

水疱性類天疱瘡

表皮と真皮との結合に対して自己免疫を引き起こします。
その結果、尋常性天疱瘡よりも膜の厚い水疱ができます。水疱のまわりにかゆみをともなう紅斑がみられます。

診断

皮膚生検と血液検査を行います。